【 何故料理人になったのか? 6  】


現在シェシュシュでお出ししているエスニック料理。
専門学校時代のアルバイト先のお店でした。

巡りめぐって正社員としてお世話になりました。
そのお店の店長が今の親父と呼ぶ師匠の後輩に当たるんです。

店長に紹介してもらいフランス料理を休みの日に学びに行く日が続きました。

シェフの作る料理全てを味見させてもらえました何がフランス料理かは分からないですけど全てが美味しい。

研修でお邪魔したいた時とアルバイトの子達には一切怒りませんでした。

僕が社員として正式に下につくとびっくりするくらい厳しい毎日。
先輩達から言わせれば、
手が出ないからよっぽどましと言われ。

ある時突然シェフがぶちギレる!

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僕には意味がわかるはずもなく、
二週間程の会話と言えば、
すいません・おはようございます・お疲れ様でした・賄いできました・いただきます・ご馳走さまでした、これでまかなえました。
相当辛い環境ではありましたが、
前の職場の事があったお陰で乗り越えることができました。

あぁ、あの時の経験が役に立ったと心底思えた瞬間です。
それがなければ間違いなく辞めてたなと思うからこそ余計にありがたい経験でした。

ある日シェフが、
「お前辞めたいと思うてるやろ?」
と聞いてきました。

僅かながら過去の経験から自分自身が感じていた事として
乗り越えるべき壁と思っていましたから、
「僕の試練と受け止めてます」
と返答したら、
シェフは笑いながら
「お前うまいこと言うなぁ」

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許したるわ!と言われ
対応が明らかに変わりました。

僕が不甲斐なかったのは分かるのですが、
何を許されたのかは未だに分かりません。

明らかに言えるのは、
僕が今料理人としているのはこの人のお陰です。

続く

シェシュシュのホームページ
https://www.chez-chouchou.com