日別アーカイブ: 2016年9月20日

【 何故料理人になったのか? 3 】

大手外資系のホテルに就職して料理人人生のスタートです。 大きな組織は役割毎の分業で僕の配属先はカフェレストランのコール場、主だった仕事内容はサラダやサンドウィッチを作りフルーツをカットする事。

開業し仕立ててで忙しかったんでしょう、
無料で社員用に開かれている英会話教室に出る子とも出来ずただひたすら野菜の下処理の毎日。

とにかく楽しくない、
1週間働いて野菜ちぎりのプロに成ってもしょうがないと辞職を決意。実働2週間で辞めました。

一度フランスへ行こうと工場で2ヶ月働いて貯めたお金で来たのはいいけど言葉は話せないしあても無い。
パリ市内のラーメン屋さんの大将に相談してみました。

「僕、フランスで働きたいんです」
「ラーメン屋なら大丈夫だよ」
「いえ、フランス料理が勉強したくて」
「日本で働いてそこから紹介してもらうのが良いよ」
アドバイスをもらい帰国してから働くお店探し。

求人紙を見て給料の高いお店に電話をして面接を受けても
経験も腕も無い坊主に誰もお金を払ってくれません。
料理とフランス語を一緒に勉強するのは難しいのではと
ごく当たり前のことを言われて終了。

名古屋市内のレストランを食べ歩き沢山のシェフから色んな話を聞き、働きたいお店が見つかりました。
最初にパティシエから始めその後フランス料理を学んだシェフが一人で厨房を切り盛りしているお店。11721794_806334916140818_1546565131_n
ランチタイムの終わりごろを狙って飛び込み直談判です。

「ここで働かせて下さい」
「雇うほど忙しくもないから他で働いて休みの日においで」
「毎日、朝から夜までここで働きたいんです」
「給料安いよ」
「お金よりも仕事を覚えたいです」
「それなら履歴書持っておいで」
「持ってきてます」

定休日明けの明後日からおいでと言ってもらえました。
働き始めてから給料の提示があり交通費込みで月4万円。
続く
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